いちょうの実

『いちょうの実はみんな一度に目をさましました。そしてドキッとしたのです。今日こそはたしかに旅立ちの日でした。』

親子の情愛と世間へ出て行く子どもたちの心理をすごく自然に、やさしく描いています。
あたたかさが伝わる作品です。
「自分と同じ名前なのでずっと意識していました。」というユニット”100%ORANGE”として活躍中の及川賢治の、持ち味を余すところなく発揮した傑作絵本です!

この絵本の解説

子どもたちはいつか、親のもとをはなれていきます。それは、いちょうにも言えることなのです。
旅立ちに向けて、いちょうの実たちの準備が始まりました。
見守る母の元で、励まし合い、憧れを持ち、お互いを思いやり、いちょうの子どもたちは成長続けていきます。
さぁ!いよいよ出発の日……「いちょうの実」は、立派に旅立てるのでしょうか?
人でないものを人のようにあらわす擬人法。物語文や韻文の詩・短歌・俳句でよく用いられますから、お子様たちがこれから学ばれる国語の問題文でも数多く出てきます。人でないものだけが登場するこちらの絵本で、それぞれの動きやせりふから、木や実や太陽などの気持ちを読み取っていきましょう。新しい世界へ旅立ついちょうの実のどきどきをお子さま自身が新しいことへ挑戦するどきどきと重ねあわせるとともに、いちょうは秋になると葉が黄色くなるだけでなく、落葉し、ぎんなんが出来て、そのぎんなんの実も木からいずれ離れて落ちていくという季節による変化も感じとれます。読書の秋におすすめしたい一冊です。

浜学園国語科 新納先生

進学教室 浜学園で、低学年を中心に15年以上指導している国語科講師。 夏休みには読書感想文講座を実施することも。 現在名古屋・岡山教室でも通年で担当する等、担当エリアを広げています。

浜学園国語科 新納先生の解説えほん
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